奥州藤原氏の栄華を偲ぶことができる平泉は、北東北随一の観光エリア。慈覚大師が築いた中尊寺は、その栄華を今に伝える古刹で、初代清衝により造営され、関山丘陵一体に大伽藍が建立された。
その後1世紀、藤原文化の中心として栄えたが、一族の滅亡に伴い多くが焼失。うっそうと茂る杉木立の中に、金堂と経蔵が当時の面影を残すのみとなった。国宝、重要文化財は300点にも及ぶ。
「五月雨の 降りのこしてや 光堂」。松尾芭蕉の有名な俳句で知られる中尊寺金色堂は、宝形造りの阿弥陀堂で、その名にふさわしい絢爛な輝きを放つ。現在は、覆堂内で雨露をしのいでいる。日本の国宝指定第1号である。
堂内外には金箔が貼られ、巻柱や仏壇などの細部には、白く光る夜光貝の螺鈿細工、透かし彫りなど、平安末期の工芸技術の粋を集めた、見事な細工が施されている。須弥檀には、藤原黄金時代を築いた藤原4代の遺体が安置されている。
中尊寺から南へ約2km離れたところにある毛越寺は、中尊寺とともに慈覚大師が開山した名刹。3代秀衝の時代には堂塔40、僧坊300を超える大寺院になった。しかし、再三の火災で境内の建物が焼失した。当時の面影は、250年前に再建された常行堂からうかがい知ることができる。
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